高齢者がかかりやすい病気

年齢を重ねると、様々な病気にかかりやすくなることはよく知られています。高齢者がかかりやすい病気の1つが、不眠症です。不眠症状は、特に60代以降に増えてくる病で、80代になると3割の人が不眠症になるとされています。不眠症は、ただ眠れないだけと考えがちですが、体内時計が狂うことで昼間の時間に太陽の光を浴びなくなったり、運動不足になるなど、生活面で影響が出ます。また、不安を感じやすくなったり、ストレスを抱えるなどの精神的なリスクも増えます。そして、高血圧や糖尿病、心筋梗塞や脳梗塞などを発症しやすくなるため、注意が必要です。

白内障も高齢者がかかりやすい病気と言えます。白内障にかかる確率は50代では3割から5割であるものの、60代には6割から8割以上になり、80代にはほぼすべての人がかかるとされています。白内障の原因としては、加齢や糖尿病、紫外線や放射線、ステロイドの影響があるようです。高齢者はすでに生活習慣病にかかっていたり、他の病気で薬を服用していたり、自然界や検査などで放射線や紫外線を浴びているため、白内障にかかる確率が上がるのは必然と言えるかもしれません。高齢者がかかりやすい病気として、悪性腫瘍であるがんも忘れてはならなりません。がんの治療法は進化していますが、65歳から80代の高齢者に関しては、いまだに死因の第一位を占めている病気です。がんは細胞の増殖や分裂のサイクルが乱れることで悪い細胞が死滅せずに増殖し、腫瘍となります。できるだけがんにならないよう、バランスの良い食事や運動、体重を正常な範囲に保つことなどが大切です。